役立つ歯のまめちしき(╹◡╹)✨

皆さん、こんにちは。

紅葉の季節を迎えましたがいかがお過ごしですか。

今回は歯科医師の渡辺が担当します。

皆さんは、自分の歯が今、何本あるかわかりますか?

子供の歯は上下で20本の乳歯が生えています。

大人は親知らずを含めて上下で32本の永久歯が生えています。

ただ、親知らずが無い方、抜いた方も多いと思いますので28本の方が多いと思います。

それでは歯はどんな役割をするのでしょうか?

「歯は食事をするためにある」と多くの人が認識していると思います。歯は咀嚼という大切な働きを持っていますが、他にも多くの役割があります。

歯は発音に関与しており、会話を行う上で大切な役割を持っています。

また、歯は見た目の印象に大きく影響します。白くて美しい歯は、会う人に好印象を与えます。

咀嚼によって脳に刺激を与える・身体のバランスを保つなど、全身の健康にも大きく影響しています。

噛むことは実はとても重要なのです。

「咬む」という動作は、歯の役割の一つでもありますが、ただ咬み砕いて飲み込みやすくするだけではありません。咬むことによって、唾液の分泌が促進され、消化されやすくなります。

歯を失うと、咀嚼能力が低下し、しっかりと物を咬むことができなくなってしまいます。これにより、消化が悪くなり、栄養吸収の効率が低くなることがあります。

次に唾液の働きについてですが、

咬むことで唾液の分泌が促進されます。唾液の分泌が少なくなると、食べ物が飲み込みにくくなり、消化・吸収されにくくなります。

唾液には細菌を洗い流す効果や、抗菌作用があります。唾液の分泌が減ると、むし歯や歯周病などの病気のリスクが高くなってしまいます。

唾液には次のような働きがあり、口の中はもちろん、全身の健康に影響しています。唾液の分泌量が減少しないように、歯を健康に保ち、よく咬んで食べましょう。

主な唾液の働きは食べ物を飲み込みやすくする 、味を感じやすくする 、汚れを洗い流し、清潔に保つ 食べ物を消化しやすくする 、PHを保ち、むし歯になりにくくする 、細菌の発生・活動・増殖を抑制する 歯の再石灰化を促進する

歯の構造について

歯の表面はエナメル質という、体の中で最も硬い組織で覆われています。その下に、象牙質、歯髄(神経や血管など)があります。

初期むし歯でエナメル質が溶けた状態では、痛みはありません。しかし、エナメル質の下の象牙質にまで進行すると、神経に刺激が伝わり、冷たいもの・甘いものなどがしみるようになってきます。さらにむし歯が進行し、歯髄(神経)に達すると、温かいものがしみたり、強い痛みが生じたりします。

歯髄を失うことによる歯へのダメージについて

むし歯が進行して歯髄が感染すると、感染した神経を取らなければなりません。

神経を取っても歯を抜く必要はありませんが、神経を取った歯は欠けたり割れたりしやすくなります。歯髄には神経の他、血管やリンパ管などが通っていて、歯に栄養を与えています。そのため、歯髄を除去してしまうと、歯は栄養を得られなくなってしまいます。

むし歯を除去し、神経を取る治療を行うと、残っている歯の量が少なくなり、もろくなってしまいます。 また、歯髄を除去すると、歯が変色しやすくなります。

歯を支える歯周組織とは

歯周組織とは、歯を支えているセメント質・歯根膜・歯槽骨(顎の骨)・歯肉(歯茎)により成り立っています。

セメント質は、歯根の表面を覆っている組織であり、歯根膜はセメント質と歯槽骨の間にある組織です。歯槽骨は、咀嚼の力を和らげて骨や歯に加わるダメージを抑えるクッションのような役割を持っています。

歯周病は、歯と歯肉の隙間に細菌が入り込み、歯周組織を破壊する病気です。

みなさん、いかがですか?

どのくらいご存知でしたか?

歯は、毎日の食事に欠かせない大切なものですが、意外に自分の歯に関して知らないことが多いと思います。

一般的に、口のなかのことは全身から切り離してとらえる傾向にあります。しかし口の中は「命の入り口、心の出口」と言われるように、体をつくる食べ物の入り口、気持ちを表す言葉の出口、人間らしさを最も表すところです。体の一部である口は、全身に影響を及ぼします。

健康寿命を伸ばすために「口から全身の健康づくり」という新しい発想で、みなさんも歯を大切にして過ごしましょう。