治療後にしみるようになっことはありませんか?

みなさん、こんにちは😃
T’sデンタルオフィス、歯科医師の渡辺です。

梅雨の季節ですね。ジメジメした天気が続いていますが、いかがお過ごしですか?

さて、今回は患者さんからの質問で、治療後になぜかしみるようになったというお声を時々聞くので、しみる原因についてお話しようと思います。

歯の治療をした後や、詰め物をして治療は終わったのにしみるのはなぜ?

神経のある歯の治療をした場合、元々痛みがなかった歯であっても、ときどきしみたり、痛んだりすることがあります。その他、神経のある歯につめものをした後、しみたりすることがあります。
その理由は

1 治療前に、すでに虫歯から深くかなり神経に近いところまで進行していた場合

完全にむし歯の部分を取り除くためには、神経に近いところまで歯を削ることになります。その結果、神経にダメージが残り、治療後に痛みが出ることがあります。

2 歯を削ったときの熱や振動の刺激が残っているため

虫歯の部分を削る際、どうしても熱や振動などの刺激が神経に伝わります。
そのため、神経が過敏な状態になり、刺激に敏感になり痛みが出ることがあります。

3 詰め物の熱伝導性によるため

歯の詰め物として、特に金属製の物を使用したような場合、熱伝導によりしみることがあります。具体的に言うと、金属は熱を神経に伝えやすいので、金属のつめものや被せものを入れた当初は、しみることがあります。

痛みが取れるまでの期間は、歯の状態や人によって、1〜2週間から数ヶ月ぐらいまで様々です。
しかし、時間と共に、過敏になっている神経が落ちついてくると治まってきます。それは、 しみやすい状態がしばらく続くと、歯は神経を守ろうとして、神経を囲むように新しい歯をつくるからです。この新しい歯とは、二次象牙質というものです。二次象牙質がだんだん厚くなってくると、刺激が神経に伝わりにくくなり、しみにくくなってきます。熱いもの、冷たいものをできるだけ避けて、あまり神経質にならず、気長におさまるのを待ってみて下さい。しかし、一ヶ月以上も過ぎてまだ違和感があったり、しみ方が、あまりにひどく苦痛を伴ったりする場合には、遠慮せずに尋ねてみて下さい。しみ止めのお薬や、神経を鎮静させるレーザー治療があります。しかし症例によっては残念ながら、やむを得ず神経を取らないといけない場合もあります。
歯石を取ったら歯がしみだした事はありませんか?それはどうしてでしょう。歯肉が下がると根が露出し、その部分は神経に近くなるためしみやすくなります。歯石の多い人は、既に歯槽膿漏がすすんでおり、歯肉が下がりやすい状態にあります。または、既に歯肉が下がっており、本来見えないはずの根が既に露出していることもあります。

歯石を取った後のしみる症状は時間の経過とともに徐々に治まってきます。それは、 しみやすい状態がしばらく続くと、歯は神経を守ろうとして、神経を囲むように二次象牙質という新しい歯質を刺激の加わるところにつくるからです。二次象牙質がだんだん厚くなってくると、刺激が神経に伝わりにくくなり、しみにくくなってきます。

みなさん、いかがでしたか?

次回のブログも楽しみにしていてくださいね!