マタニティ外来 part 1 ・妊娠中の歯科治療について

  • 妊娠中の歯科治療について

私は山形県立中央病院歯科口腔外科に勤務していた頃、産婦人科の担当医の先生から妊婦さんのお口のトラブルについて多くの相談、紹介を受け、治療にあたっていました。中には3人のお子さんの出産が続いてしまい、歯医者へ受診する機会をなくしてしまった。

または痛みがあって、歯医者に言ったが、妊娠中の治療はできないと何件も断られた。

というお母様もいらっしゃいました。

人生の一大イベントである妊娠、出産の時期にお母様たちのお口の健康を無視することはできないと考え、マタニティ外来を作っています。

妊娠初期 (着床から3ヶ月)はまだ不安定な時期になりますので積極的に麻酔をするのは避ける時期と考えています。ただ、急激な痛みなどがある場合はよく相談をし、納得したうえで応急処置を行うこともあります。 そして安定期(5ヶ月〜8ヶ月)に入った段階で少しずつ治療をしていきます。

妊娠されるとお口のトラブルが増えることがあります。口内炎や歯肉炎などです。それらを軽減するためにも歯石の除去やプラークの除去をし、口腔内を清潔に保つことでトラブルの回避にもつながりますので、受診をお勧めします。