知覚過敏でお困りのあなたへ
みなさんこんにちは!
T’s dental office歯科衛生士の片桐です。
最近、めっぽう寒くなりいよいよ冬の到来です。
いつ初雪が降っても大丈夫なようにスタッドレスタイヤに交換しました!みなさんは冬支度お済みですか?!
水道の水がより冷たく感じる今日この頃。
最近、知覚過敏のご相談を受けることが多くなりました。
そこで今日は知覚過敏のお話をさせていただきます。
普段の生活の中で、歯がしみるということはありませんか?
冷たい飲み物や食べ物などでキーンと歯がしみたり、歯ブラシの時だけしみる、といった症状を感じている人はたくさんいらっしゃると思います。
今回は知覚過敏の原因と治療、予防法についてお話しさせていただきます。
「知覚過敏」とは、虫歯ではないのに、冷たい飲食物を食べた時、歯ブラシの毛先が当たった時、冷たい風にあたった時などに、歯がキーンとしみる症状のことです。
ほとんどは一過性の痛みで、時間が経てば治ります。
その多くは、歯の根元がしみていることで、歯全体がしみているように感じます。
まれに歯の表面でもしみることがあります。
エナメル質の内部には象牙質があり、さらに内部に歯髄(歯の神経)があります。
象牙質に刺激が加わると、象牙細管という管を通って刺激が歯髄に伝わり、痛い、しみるといった症状を感じます。
虫歯でなくても、様々な原因でエナメル質の内部の象牙質が露出することで、しみるように感じる知覚過敏の症状が現れます。
ではなぜ虫歯ではないのに象牙質が露出するようになるのか、考えられる原因についてまとめてみます。
エナメル質は歯の外側、表面を覆う硬い組織です。
骨よりも硬く体の中で一番硬い組織になりますが、時間の経過と共に表面が削れてすり減っていく(摩耗する)ことで、内側の象牙質が露出してしまうことがあり、これが知覚過敏の原因になります。
エナメル質の摩耗の原因としては以下が挙げられます。
- 長い間使うことで、年齢とともに自然にすり減っていく
- 過度な力で歯磨きをすることによって、歯の表面が削れていく
- 歯ぎしり、食いしばりによって歯がすり減る、歯の表面が欠ける
- 酸っぱいものをよく摂取することで歯が酸で溶ける(酸蝕歯 :さんしょくし)
日常生活で食事や会話の中で、上と下の歯が当たることはありますが、歯はとても硬いため、そう簡単にはすり減りません。
強い力が持続的にかかったり、酸によって歯が弱くなるとエナメル質もすり減りやすくなります。
健康な歯ぐきは、健康な歯の基本です。
歯ぐきが下がっていくにつれ、歯の根っこの表面の象牙質が露出してしまうことがあります。
歯ぐきが下がる原因としては以下が挙げられます。
- 加齢によって、だんだんと歯ぐきが下がっていく
- 過度な力による歯磨きによって歯ぐきが下がる
- 歯周病によって骨が溶けていき、歯ぐきが下がる
- 歯ぎしり、食いしばりによって歯ぐきに力がかかることで下がる
加齢や細菌感染により歯周病で歯茎が下がっていくことがありますが、過度な力がかかることでも歯茎が下がることがあります。
もちろん原因は一つだけではく、複数の原因が合わさって生じる場合が多いです。
思い当たるものはないかチェックしてみてください。
薬に含まれる成分が、露出した象牙細管という管をふさぐことで、歯の内部にある神経に刺激が伝わりにくくし、しみるのを抑えます。
効果は長く続くわけではないので、歯ブラシを強くしすぎたり、歯ぎしりや食いしばりなどの噛む力が伝わり続けると、またしみるようになることもあります。
ただし、歯がしみていない間に歯の再石灰化がうまく進めば、薬の効果がなくなっても、知覚過敏症状が改善されることがあります。